◎保育園も“品質チェック” ISO取得・評価基準文書化 東京・
品川区が方針 (2001.03.16 読売新聞)
乳幼児を預かる保育園のサービス内容を、職員や保護者以外の第三者の視点で
評価しようとする動きが出てきた。
園児に対する処遇方針を細かく規定したマニュアルを作り、それを基に実態を
点検・公表していくことで、より質の高い保育サービスを目指すものだ。
東京都品川区は四月から区内の保育園三十七園について、品質マネジメントの
国際規格ISO9000シリーズの認証取得を目指すことを決めた。
まず東五反田保育園をモデルに、おむつの換え方や食事の与え方、基本的なしつけや
遊びの際、保育士の取るべき態度などを文書にまとめ、マニュアル化する。
さらに、その実行状況も点検し、思わしくない場合は職員研修や
クラス運営方法などを含めて改善方法を探る。
年度末までにISO9000シリーズ(一九九四年度版)を取得。
再来年度からはそのノウハウを区内の全園へと拡大する計画だ。
品川区がISO取得に乗り出すのは「これまでの保育サービスは職人芸とみなされ、
客観的に評価するシステムがなかった」(区保育課)反省による。
九八年には改正児童福祉法が施行され、国が補助する公的保育は、
措置制度から行政と利用者との契約制度に転換した。
利用者に情報を提供することで施設間の競争を促し、保育サービスの質の向上を
狙った改革だ。
こうした流れの中で、厚生労働省や東京都は「第三者による保育園評価」に
取り組み始めており、品川区の試みはその動きに沿うもの。
厚生労働省は、ISOに照らすものでなく、保育サービスに限定した独自の評価基準を
設けることを検討しているが、品川区は将来「顧客満足度」も加味した
「ISO9000シリーズ二〇〇〇年度版」の認証を取得して、
より質の高いサービスを目指していく。
この問題に詳しいライフデザイン研究所の副主任研究員、前田正子さんは
「乳幼児を預かる職員たちも、客観的な物差しができて初めて自分たちの改善点を
発見できるはず。
どの程度、わかりやすい指標になるか未知数だが、保育の世界に客観的な
評価の風が入ること自体に意味がある」と話している。
「ISO(国際標準化機構)とは?」
モノやサービスの流通を促進するための国際機構。
品質保証規格の9000シリーズ、環境保全のための14000シリーズなどを制定。
法的強制力はないが、事実上の国際統一規格として、取得をめざす企業は多い。
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