§1 男は忙しいから家事できない?? −男性の家事・育児を考える−
アンケート調査より
 3 調査結果  3. 家事・育児共有を左右するものは?

結果5 共有度に最も強い影響を与えるのは妻の就労状況
育児共有度には夫の就労時間も関係

 ここまでは、「妻の就労形態」や「夫の収入」などの条件ごとに、家事共有度・育児共有度との関係を見てきました。最後に家事共有度・育児共有度にはどの条件が影響を与えているのか、どの条件の影響が大きいのかを総合的に見てみましょう。
 まず、これまでの結果をまとめると

関係が見られたもの 妻の就労形態を通じて
影響すると考えられるもの
関係が見られないもの
妻の就労形態
妻の収入
夫と妻の収入格差
妻の就労時間
夫の就労時間(育児共有度のみ)
妻の性別役割規範
      (家事共有度のみ)
妻と夫の年齢差
妻の職場規模
夫の性別役割規範
結婚前の話し合い
    (育児共有度のみ)
妻の学歴(家事共有度のみ)
子どもの有無
夫の収入
夫の職場規模
妻の要求
夫の学歴
妻の年齢・夫の年齢
子どもの人数
一番下の子の年齢
    (家事共有度のみ)
生家の家事担当者

 関係が見られたもののうち、妻の就労形態、妻の収入、夫と妻の収入格差、妻の就労時間の4要因は、お互いの回答傾向がよく似ています(r > 0.5)。妻が常勤であれば収入が高く、夫婦の収入格差は少なく、就労時間は長いことが多く、妻がパート等であると妻の収入は少なく、収入格差は開きがちで、就労時間は短いことが多い、ということです。これらの項目は就労状況、いわば「妻の働きぶり」という一つのことを様々な側面からあらわしていると考えられ、一つの変数と見なすことができます。
 そこで、以下の要因の相互関係を重回帰分析で調べてみました。

関係が見られたもの 妻の就労形態を通じて
影響すると考えられるもの
関係は見られなかったが、
確認のため加えるもの
妻の収入に代表される妻の就労状況
夫の就労時間
妻の性別役割規範
妻と夫の年齢差
子どもの有無
夫の性別役割規範
結婚前の話し合い
妻の学歴
夫の収入
夫の学歴
妻の年齢
夫の年齢

注)妻の職場規模は妻の収入と相関係数が高いため、加えられませんでした。

結果は次の通りです。

共有度を高める要因図


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