Last updated : 10/July/1996 

WHAT IS 育時連?

● WELCOME to 育時連
● 育時連の活動
● メンバーによる職場での取り組み例
● 育時連のあゆみ
● 一部メンバー紹介

WELCOME to 育時連

 「育児休業法」(1992年)が施行されて以来、『男も家事・育児を』 というスローガンが、さほど奇抜ではなくなったのは嬉しいかぎりです。しかし、手放しで喜んでも居られません。専業主婦の居る家庭でも、共働きの家庭でも日本での男性の家事時間はごく僅か。会社の仕事時間を削ってでも家事・育児の時間を作ろうといういくじれんの男性達はまだまだ珍獣奇獣扱いから解放されてはいません。

 「いくじれんって子育ての研究をする所ですか?」と聞かれることがよくありますが、すこし違います。「育児連」ではなくて「育時連」になってますでしょ? そもそもは「男も女も育児時間を認めて」と会社に要求していこうという趣旨で発足した組織で『男も女も育児時間を!連絡会』が正式な名称です。育児する時間をどうやって作るのか、会社での仕事とどう時間をシェアするのか、男とか女とかに限定しないでそれぞれの親が育児にかかわる時間を どうやって確保するのかを考えていく場所です。

 一日の生活時間をどうデザインしていくのか、一年の時の流れをどう区切るのか、生涯の時間をどう形成していうのか。時間はすべての人に与えられ、各自が 自分の意識と価値観で使い方を決めていくものだとしたら、時間に対するみんなの思いが集まって、うねりとなって、居心地のいい社会に少しは近づくことができるのではないか。そんな大それたことをいくじれんは考えています。

 居心地の悪い「男らしさ」「女らしさ」に対して、職場での性別役割分業に、家庭での性別役割分業に、「そんなのイヤだ」「うっとおしいね」と言える軽さと、それを通す、強さとしたたかさを。そう思っているなら、あなたは立派にいくじれんのメンバーです。それが理解できるあなたも立派ないくじれんのメンバーです。例会に参加するのもよし、二次会だけに飲みにくるのもよし、 育時連ニュースを購読するのもよし、こうやっていくじれんホームページを読むのもよし、 メイリングリストに登録するのもよし、手紙やE-mailで意見を出すのもよし、議論を仕掛けるのもよし、 情報提供するのもよし、講演会を企画していくじれんを呼ぶのもよし、参加方法は様々です。

 男だろうが女だろうが、一人暮らしだろうが、家族を持っていようが、子供がいようが、子供が居なかろうが、かけがえのない自分の時間を大事にしたいという一点で集まり、互いの立場を尊重し合う。そんな場所でありたいと思っているいくじれんです。


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育時連の活動

月例会
毎月一回九段社会教育会館(地下鉄九段下6番出口すぐ前)で。 最近は土曜日の午後が多い。情報交換、ニュースの内容検討、イベントの企画など。飛び込み歓迎。 次回例会の案内は例会案内のページをみるか、「育時連連絡先」まで問い合わせてください。
 
(二次会)
例会の後はたいてい飲んでます。 これを本命に参加している人も結構多いと推測されています。終電間際まで盛り上がりっぱなし、、、
 
ニュース
活動をメンバーに報告するのが「いくじれんニュース」です。 現在、不定期刊。購読希望者は「育時連連絡先」まで。いくじれんの財政状態の関係上、カンパしてもらえると嬉しい。 定価は一応、一部200円。このいくじれんホームページでも簡略化された「いくじれんニュース電子版」が読めます。
 
メーデービラ
メーデー参加者に育時連のビラを配布。何故か毎年続いています。
 
シンポジウム・コント
ときどき、シンポジウムを開いて世に問うています。呼ばれることも多く、 出前で講演やコントをやっています。
 
出版活動
色々な活動をして、言いたいことを言い、あれやこれや考えたことが積もり、本という形で2冊ばかり世に出しました。メンバー個人の本もあります。育時連関連の出版物のページをご覧ください。
 
合宿
年一度、合宿をしてます。96年度は都合により見送り。
 
インターネット
いくじれんでは情報化社会に適応して間口を広げようと、 軽薄にもインターネットに進出しました。このホームページはその一環です。また、育時連メーリングリストも活動中。現在はホームページ作成の議論を してますが、色々な話題を扱う場にしていきたいと思っています。参加希望者は「育時連連絡先」まで。
 
その他
雑誌社・TVからの取材、各地の生涯教育講座等での講演、原稿の依頼などで結構多忙のメンバーもいます。95年度からは東京都の子供の環境整備を審議する諮問委員に育時連が任命されています。

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メンバーによる職場での取り組み例

以下の例の多くは、1992以前については、育時連関連の出版物で読むことができます。それ以降は育時連ニュースで読むことができます。

育児休業法施行(1992)以前

[育児時間ストライキ方式]
育児時間を認めない会社に対して、保育園の送り迎えを理由に堂々の遅刻・早退を繰り返す。「単なる遅刻早退」とする会社に対して指名ストライキであると労働組合から支援してもらい4年間続けて、男性の育児時間を認めてもらう。賃金カットよりも豊かな暮らしのほのかな手応えを本人は主張。 (『父さんは自転車に乗って』)
 
4年と9ヶ月の"早退"[年休分割方式]
年休を15分単位でとって早退し、保育園へお迎え。最初の1年間は1時間、2年目は45分、3年目は30分。やがて年休が足りなくなって欠勤扱い。 その帰結としての賃金カットと定期昇格停止のペナルティー。「男だって家庭責任を、、、でも同僚たち迷惑かも」と揺れながらも、 保育園の子供たち、母親たち、園のスタッフとの交流が自分を支えてくれました。(『男と女で[半分こ]イズム』)
 
単なる遅刻
時間は刻々過ぎるのに子供は「保育園へ行きたくない」と駄々をこねる。 「お願いだ〜。お父さんを困らせないでくれ〜。」そして今日も遅刻。「私事の育児で遅刻なんて恥ずかしいよ」的な男社会のプレッシャー。 でも、思い悩むより、子供に向き合った方が人生にプラスになるし、想像もつかない違った世界が見えてくる。 (『男と女で[半分こ]イズム』)
 
女の育児時間の場合
ババつきDIWKの私に「育児は義母に任せなさい」「就業時間中の授乳のみ 育児時間と認める」と会社は言う。私は怒りに震えて立ち上がってしまった。だが、管理職からは日常的に苛められ、「パートになれば楽だよ」と誘惑され、匿名OLには「贅沢だ。私たちはもっとひどい境遇なのに」と抗議される。 正直言って、揺れた私だった。が、今ならはっきりと言える。「人の足を引っ張っても、誰かが何かしてくれるのを待っていても、 ハッピーにはなれないんだから」とね。(『男と女で[半分こ]イズム』)
 
すっぱり休もう育児休職
公務員の男性育児休職第1号だろうと思う。子供が10ヶ月のとき、男も取れる制度ができたので慌てて妻からバトンタッチ。子供が始めて歩いた、その一歩を見ることができて感動でした。(『育児で会社を休むような男たち』)
 
人寄せパンダになってしまう
育児休職を認めてもらう代わりに、会社の進歩的人事制度の宣伝要員として 新聞、雑誌、TVに引っぱり出されるのに堪え忍ぶ。たった2か月の育児休職で本まで書いた。(『男も育児休職』)

育児休業法施行(1992)以後

夫婦でフレックスタイム
早起きの彼が7時半には会社のデスクに入り、夕方4時に退社する。 保育園に子供を迎えに行って5時には帰宅。ゆっくり風呂に入って夕食作り。彼女は朝、保育園に子供を送ってからフレックスで遅れて出社。 その分、夕方仕事して7時に帰ってくる。
 
定時に帰る管理職
定時退社して、1歳半の娘を保育園から引き取り、絵本を読んでやりながら 夕食を作り、妻の帰りを待つ証券会社のサラリーマンです。私は育児もしたいし、ある程度の昇進もしたいのですが、欲張りなんでしょうか。
 
申請してみるもんだ
フルタイムのパートナーと共働き。3歳の息子を保育園に送迎するのに 現在、一日一時間半の育児時間を取得しています。労働組合も無い職場ですが「遅刻も多く、職場にご迷惑をかけっぱなしで申し訳ありません。ここはひとつ、育児のため時間短縮を認めてください」という陳情書を会社に出して交渉。 二週間後にOKがでました。やはり、言ってみるものです。

詳しくは育時連関連の出版物をご覧になるか、例会に参加するか、メイリングリストに登録ください。


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