育時連では、1999/4/13付読売新聞の記事(注:139KB)に対し、
厚生省キャンペーンに対する自由党の見解に関しての公開質問状
を1999/4/20に送付いたしました。
回答があり次第掲示いたします。
1999/4/27までに回答いただくようお願いいたしました。
(公開質問状のpdf版はこちら)

1999/4/27に回答がありました。そのまま掲載します。

参考資料として1999/4/21付朝日新聞の記事(注:182KB)も掲示します。


自由党党首 殿
同党幹事長 殿

                              男も女も育児時間を!連絡会

厚生省キャンペーンに対する自由党の見解に関しての公開質問状回答のお願い

 貴下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。私達は「男も女も育児時間を!連絡会(通
称:育時連)」という、特定の政党や宗教団体に寄らずに活動している市民グループです。(グル
ープの詳細につきましては、同封の『WHAT'S育時連』もしくはホームページhttp://www.eqg.org/
をご覧ください。)
 男も女も働きながら育児家事をどう行うかをテーマとして活動し、ニューズレター発行、シンポ
ジウム開催、メンバーによる書籍出版、内閣有識者会議や都審議会への参加、TV新聞等マスコミ
での発言等を行っております。

 昨年は参議院選挙に於いて、私達の「男女の育児休業・育児時間取得に関するアンケート」にお
答えいただきまして、ありがとうございました。貴党の回答は、他党のものと一緒に私達のホーム
ページに掲載すると共に、各マスコミに通知させていただきました。投票の判断材料として有権者
に提供することで、ささやかながら民主主義に貢献できたのではないかと密かに自負するものであ
り、協力いただいた貴党には改めてお礼を申し上げます。
 私達は、アンケート活動を選挙時だけのものとせず、任期中の政治家あるいは政党の言動と照ら
し合わせ、有権者と政治家との対話を促進していくことが重要であると考えています。そのための
フォローアップ活動として、各政党・政治家の言動について出来る限り注意を払ってまいりました。

 さて、4月13日付読売新聞朝刊は、厚生省の育児キャンペーンポスターに関して
「自由党の藤井裕久幹事長も最近『男にも都合があるのに、育児をしない母親に乗せられたキャ
ンペーンは軽薄だ。(小沢一郎)党首も怒っている』と厚生省幹部に抗議した。」
と報じております。
 私達はこの発言の真意を量りかねて質問を思い立ちました。というのは、前述した参院選でのア
ンケートでは、貴党からは

 育児休業の取得者の男女比について」の質問に対しては、
 男性・女性を問わず、現在の日本社会の雇用形態が育児休暇・育児後の際復帰を難しくし
ている。この背景には「女性が家事をすることが普通」「妻の内助の功」という日本独特の
慣習がある。女性の仕事を「内助」意識で考え、仕事が終わった後に家事をして夫を助ける
ことが普通と考える家庭・社会がある。これが、女性にとって加重負担となる。
 女性の社会進出や子育て支援は、雇用等の制度改革も必要だが、根底にある男性・女性の意識も考え直す必要がある。

との回答を戴き、

 仕事と育児を両立するための支援策」については、
「女性は社会の荒廃の鍵を握る。子どもを産み育てることができる環境を、社会を挙げて
積極的に支援する。
1.休業期間中の所得を保障するなど、育児・介護休暇制度の充実。
2.多種・多様な官民の託児・保育施設を整備し、働く女性に対応できる施設設備。
3.母子保健医療体制の整備、児童手当ての改善、子どもの養育費負担の軽減など、家庭で
の子育ての支援。これらを総合的に推進する「少子化対策基本法」を制定する。フレックスタイム制殿の採用など勤務形態の弾力化を進めると同時に、再雇用制度の充実等で、男性が育児に参加でき、女性が子育て後の再雇用が推進される体制を整備する。

との回答を戴いております。(注:太字は育時連で付けました)


 私どもは、厚生省の少子対策キャンペーンを「男性・女性の意識を考え直す」ための政策と捉え
ており、それは自由党の参議院選挙当時における回答と合致するものと判断しておりました。
しかし、前述のマスコミ報道による幹事長の御発言は、貴党がこの件に関して政策変更をしたの
でないかと疑わせるものです。

 ご多忙とは思いますが、小沢党首、藤井幹事長あるいは貴党として、以下の質問にお答えいただ
ければと思います。政党がこうした市民団体からの問いかけに答えていく対話は、貴党の政治理念
に合致することを私たちは信じて疑いません。

 回答を戴きましたなら、この質問状と共に私達のホームページ ( http://www.eqg.org/ ) で公開し
たく思います。一字一句可能な限り、忠実に御回答を転載することをお約束いたします。
4月27日までに電子メール又はFAXにてご回答いただければ幸いです。御返答をお待ちして
います。

なお、疑問や不明な点がございましたら、下記までお問い合わせ下さい。(なるべくでしたら
電子メールでお願いします)

    育時連連絡先
             URL http://www.eqg.org/
             郵便 〒171-0042 豊島区高松3-8-8-203 大越将良方
             電話・FAX 育時連代表 045(434)7519

公開質問状及び回答



    厚生省キャンペーンに対する自由党の見解に関しての公開質問状

質問1:
讀賣新聞に報じられたような、自由党藤井幹事長から厚生省幹部への「抗議」は実際にあ
ったことなのでしょうか。
  (回答) 幹事長が抗議を申し入れたということはない。
質問2:
(もしあったならば) 自由党から厚生省に対する抗議の内容を、具体的にお知らせ下さ
い。 特に厚生省キャンペーンの、どの点への抗議なのでしょうか。(キャンペーン自体
への抗議なのか、キャッチフレーズの不適当さへの抗議なのか等)
  (回答) 質問1の事実はないので、お答えできない。
質問3:
報道では藤井裕久幹事長の「男にも都合があるのに、育児をしない母親に乗せられたキャ
ンペーンは軽薄だ。」という発言が取り上げられていますが、これについてお尋ねいたし
ます。
(1)
「男にも都合がある」ということですが、具体的にどのような「都合」なのでしょうか。
また、その「都合」とは女性には持ち得ないものなのでしょうか。
(2)
「育児をしない母親」とは、具体的にどのような母親を念頭に置かれているのか、お聞
かせください。
  (回答) 幹事長が報道記事のような内容の抗議を行ったということはない。
質問4:
昨年の参院選アンケートでの貴党の回答では、男性の育児参加を推進していくこと、その
ために男性・女性の意識を見直す旨表明されていましたが、その後、男性の育児参加を促
進していくことに反対の政策に変わったのでしょうか。変わったとすれば、その理由をお
聞かせください。
  (回答) 変わっていない。子育て支援、男女共同参画については、自由党としても推進を行っている
      ところである。(例えば、児童手当の支給要 件の緩和や、「緊急少子化対策の基本方針」
      (自民・自由・公明改革クラブ共同提言)等)

質問5:
厚生省の少子化キャンペーンは、貴党の政策と対立するのでしょうか。
  (回答) 対立するものではない。今回の厚生省のキャンペーンについては、男女共同参画について、
      一定の効果があると考える。


この質問状と御回答の公開先:
   ・インターネット上の育時連ホームページ URL http://www.eqg.org
   ・マスコミ各社へ送付
   ・ニューズレター(いくじれんニュース)掲載

 この質問状は、私どものにホームページに公開するとともに、マスコミ各社にも発送いたします。御回答
は受け取り次第、迅速に公開いたします。


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