Q9
「母性的配慮」って、産みの母親しか与えられないものですよね。

 そういう見解の人は、現在非常に少数派です。産みの母親でなくても、女性でなくても、「母性的配」は十分に与えられます。そもそも「母性的配慮」という言葉は、20世紀初頭の「赤ん坊の世話=母親」という大前提から発生してきた言葉で、実際は「親密なケアと関係」という程度の意味で使われていると考えて下さい。父親を始めとする男性でも、もちろん「母性的配慮」を与えることはできます。

 男性と女性が子育てにおいて全く同一的性質を持つかという点には議論の余地がありますが、少なくともここで言われる「母性的配慮」を与えるという点では、女性にできて男性にできないなどという心配は全くありません。