Last updated : 12/Aug./1996


新聞記事7/30(火)朝日新聞より

「男性に育児休業割当制を」市民団体、労働省に要望       

育児休業の一部を父親に割り当てる「パパクオータ制」の導入を「男も女も育児 時間を!連絡会」(育時連)などの市民団体が今月、初めて労働省に申し入れ た。男女ともに適用される育児休業法はできたものの、周囲への気兼ねなどで、 実際に取った男性はごくわずか。男性が実際に取るためには、積極的な推進策が 必要との考えからだ。

 パパクオータ制は、育児休業期間の一部を必ず父親が取るように義務づけてい る制度。北欧などで導入され、この制度によって、父親が子育ての面白さを実感 し、育児休業を取る率が飛躍的に上がったといわれている。

 育時連は、男女で仕事と家事・育児の相互乗り入れを進めようとする親たちが つくる会。法律はできても「男が育児休暇なんてとんでもない、と上司に言われ そう」「子育ては女性の仕事」としり込みするサラリーマンがいまだに多い。こ のため、働く女性達による「太田ワーキングウーマンネットワーク」と連携して 今回の要望に踏み切った。

 育時連によると労働省側は、「法律上の権利があるのだから取りたくても会社 が取らせてくれない場合は、訴訟も起こせる」「男女のどちらが取るかは各家庭 の判断」などと慎重な姿勢だった。

 育時連世話人の大越将良さんは、「意識を変えるには積極的な支援策が不可 欠。このままでは多くの男性は育児の楽しさに出会わないまま終わってしまう。 働きかけを強めていきたい」と話している。


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